りんご農家を応援する若者たち(グラノーラ開発)(長野市)

台風19号 長野アップルライン復興プロジェクト

  「この1袋に、りんご1個分入ってる、
みたいにするのもいいね。」
 
「ギフト向きかな。 もう少し小さなサイズもあると
送りやすいかも。」
 
 
「牛乳にあうね!」
 
 
参加者はざっくばらんに
ヨーグルトや牛乳にあわせた りんごグラノーラを食べながら、
外装デザイン、容量、見た目、食感、味などの感想を
プロジェクトメンバーに伝える。
 
参加者に説明する、プロジェクト代表:徳永さん 
  朝、食べてもらうこと、健康をイメージして作りました。

台風19号で被害にあわなかったが、
赤くならず、通常は単価の安い加工にまわす青いりんごを
ドライにしてグラノーラに。
このりんごは酸味がはっきりしているので
ヨーグルトとの相性抜群です。

そう説明する野秋収平さん(株式会社CULTA代表:東京都)は、
この商品開発の窓口を担当しているプロジェクトメンバー。


この試食会は長野市権堂の古民家ダイニングGOFUKUを会場に
約20名が参加して開催された。

 
りんごグラノーラ:りんごの外皮が緑色

りんごの花が一面に咲き誇るアップルライン復興へ


長野県の花見の季節は忙しい。
一般的な桜の花見の他、
果実の花も美しく咲き誇る。
梅・杏・桃や梨類、そしてりんご。
 
これらの花が一面に咲く様子は、
少し高台から望むと、
さながら色とりどりパッチワークのよう。
 
その花見の季節が近づいている中、
プロジェクトメンバーは
今年も例年通りりんごの花が咲くことを祈りながら活動している。
 
 
その名は
長野アップルライン復興プロジェクト。
 
自らの自宅、農地も昨年10月の台風19号で被災した、
株式会社フルプロ代表取締役:徳永虎千代さんを代表に
思いに共感した会社員、フリーランス等の
有志20〜30代を中心に7名程度で活動中。
株式会社フルプロのフルプロ農園は 
長野市の千曲川沿い国道18号線沿いにある。

りんご畑が一面に広がり、りんご直売所、観光農園が立ち並ぶ、
通称「アップルライン」と呼ばれ、
長野県下でも有数のりんご栽培地。
 
「課題解決型農家」を掲げ、耕作放棄地の利活用や
効率的に作業可能な「高密植栽培」に取り組みを進めていた。
そのさなかの台風19号の千曲川堤防決壊による被災。
樹上の収穫適期、収穫間際の多くのりんごが出荷不可能に。
圃場も数十cmの泥が堆積など、
目を覆いたくなる光景は記憶に新しい。
 

その被災状況SNS発信から、多くの方の応援を受け、
アップルラインをどう立て直すか」への道へと向かう徳永さんは、
もともとの課題にプラス、災害に強く、
持続可能な農業生産地を目指す。
法人を立ち上げて創造的復興を目指すためのプロジェクトを立ち上げる。
 
   
これらの活性化のためにクラウドファンディングを活用することとし、
1039名より約1,150万円の支援を受けた。
 
 
今日のグラノーラ試食会は、
支援プランのリターン企画も兼ねている。
 
野秋さんは語る。
「今年、りんごの花が咲いて実をつけても
例年通りのおいしい一級品のりんごが、少量しかできないかもしれない。
でもこうやって、加工用のりんごをおいしい製品にすれば
売上となり経営継続の一端となると考えています。」
左:野秋さん         右:徳永さん
 今回や東京での同試食会での参加者の意見を踏まえ、
今年3月を目標に、小売・独自サイトでのネット販売を計画している。
りんごグラノーラ(今後、容量、デザイン等は変わる予定)
注目のプロジェクトの今後の動きは
ツイッターフェイスブックでCheck!

りんご農家廃業の声も聞こえる中、
「これは息長く続ける活動です。3年、いや最低5年は続ける。」

さらにプロジェクトメンバー:波多腰遙さんは強調する。

多くの方の協力も得られたい!


文責:ソーシャルライター 野菜ソムリエプロ:増田朱美
※ナガクルでは昨年3月、災害以前にこのイベント主催のフルプロ農園を取材掲載しています。こちらから

ナガクルは国連が提唱する
「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)に賛同しています。
この記事は下記のゴールにつながっています。