子どもたちの50年後を考え、今できることをやる

きれいな川と海、良い環境で暮らせるように、地球を今よりもきれいにして、子どもたちに残したい。空気と水にも感謝して、循環しながら自然と共に穏やかに暮らしたい。家族も自然もいっしょに、ひとつにまとまって生きていく。そんな想いに共感してくれた様々な人々がつながって、みんなの心の拠り所になるような場所を作りたいという思いから「こどなカフェ」(長野市東後町4-2 中央通り沿い)が2022年3月に誕生しました。

ここに来れば誰もが笑顔になれるようにと、店内にはさまざまなこだわりが詰まっています。

内装に使ったのは長野県産の木材。床は柔らかく温かみのあるアカマツ。ぬくもりのある肌ざわりで、木の香りを楽しむこともできる。木であれば壊れても直せる。キズをつけても気にしない。
心理面にも優しさあふれる店内では、赤ちゃんがハイハイする姿を微笑ましく見ることができます。

子ども目線でつくったキッズスペースには、はしごで上り下りできるロフトの遊び場とすべり台。絵本の読み聞かせもできる。現役ママのアイディアも取り入れ、安心しておむつがえや授乳もできるようにしました。

現在の課題は「子連れしかダメなのかな?」と遠慮され、「一般の人が入りづらい」と言われること。
誰もが心地よく居られる場所にするために、子育て世代も利用しやすいように考えましたが、子連れが前提ではありませんでした。
子どもも家族も安心して楽しめる。子育てママも中高生も、子連れでも一人でも気軽に立ち寄って、ほっと一息つける。落ち着いて過ごせる心の拠り所として、みんなの居場所として定着する日が待ち遠しいこの頃です。

オーナーは、“何百年も住み続けられる家を作り、森を守ることによって、未来の地球に住む子どもたちの幸せを祈ります”という株式会社クボタ工務店の代表取締役、窪田義浩さん。

こどなカフェのオーナー 窪田義浩さん(写真は窪田さん提供)

「廃プラを活用した建築資材の開発」を重点的な取組に掲げて長野県SDGs推進企業登録制度に、第3期で登録しました。「こどなカフェ」は、窪田さんが考える未来の子どもたちの幸せに通じる事業のひとつ。現在は2階と3階の改装を手掛けています。他の場所では、伝統工法を用いて「新しい時代の田舎暮らし」を提案するモデルハウスを設計中です。

地産地消とオーガニックにこだわった料理

食材は可能な限り、地産地消とオーガニックで「子どもに食べさせたい」健康的な料理にこだわっています。これも子どもとママが安心して楽しめるようにとの配慮のひとつ。

料理に使っている野菜の一部は、(有)まごころ・ふれあい農園(長野市中条御山里8338 代表取締役社長 久保田 清隆さん)から仕入れています。同農園では、人の健康・植物の健康・土の健康…自然界すべての正常な営みを意識して農薬や化学肥料、除草剤、ホルモン剤、遺伝子組換種子を一切使用していません。

久保田さんは長年の経験を経て、自然の循環から外れると病気や虫がつくことを学び、健康な野菜を育てるため化学肥料のかわりに完熟堆肥や自作のボカシ肥料を土の中の微生物の餌として施用して土を育てています。「自然の循環ができあがると植物は健康になり、病気や虫の心配がなくなった」と言います。

2010年に国の有機農業JAS認証を取得し、11年に「ながの環境農業&ECO大賞」を、12年には「全国環境保全型農業推進コンクール奨励賞」を受賞されました。

標高800m。屏風のように連なる北アルプスを眼前に、四季折々のすばらしい眺めの農園で、健康な野菜を育てています。(上の写真は、まごころ・ふれあい農園のFacebookより)

愛を込めた接客と心を込めた料理

メニュー開発と調理を担う店長の美麗さんは、「ごはんも食べられるみんなの居場所として、『ここに来てよかった』、『料理がおいしかった』と言ってくれるのが、うれしい」と話し、「愛を込めた接客」と「心を込めた料理」の提供に努めているそうです。

こどなカフェの店長 美麗さん

オーナーの窪田さんは「この場所で、親子の時間を大切に過ごしながら、ママ同士や子ども同士が出会って、新たに生まれるご縁やネットワークも大切にしていきたい」と、またスタッフに対して「この場所で働く人にとっては、持っている才能を活かし、自信につなげて夢をかなえる場所になればいい」と話しています。

子どもたちの50年後を考え、今できることをやる。窪田さんの想いとこだわりは、どんどん広がっていきます。

文責:ソーシャルライター 吉田 百助