創業100年(大正17年)、現在は五代目:小山修也さんが代表の 有限会社カネマツ物産。長野市松代町で八百屋を営んでいます。 「NAGANO農と食の会」では、オーガニックHUBとして流通の役割も 「カネマツ倶楽部」としても担っています。
先代の四代目の小山都代(現 会長)さん、五代目:小山修也さんに取材しました。
カネマツ倶楽部
カネマツ倶楽部の立ち上げは、先代の4代目がカネマツを引き継いだ 約20年前です。 それは、「これからはお金ではなく、心でつながる仲間の時代」が 来ると確信したからです。
更に、この理念のもと、薬膳講座、ヨガ教室の開催、自然野菜に対する 啓発活動など、地元の信頼する農家さんたちと「NAGANO農と食の会」を 2013年に立ち上げました。 一人ではできないことも、様々な思いをもち ながら活動している人たちがネットワークを組んだことで、 農の寺子屋、食の寺子屋、給食食材生産部会などの様々な活動が 誕生しています。
この農の寺子屋に2013年に参加した東京都の奈須野真弓さんが、 カネマツ倶楽部の仲間として、2016年から「都会と畑をつなぐ お手伝い会」を企画し、農業体験未経験者を畑でアテンドし 農作業と食事をするイベントを主催。
参加した飯泉奈美恵さんは、 2020年から「オーガニックベジでLIFE SHIFT ~100年後の地球のために~」 という、主婦層向けに食べることで意識や行動が変わる 食育活動をしています。 また市川直美さんは、2020年から東京の赤坂で カネマツの野菜やきのこの販売を月に2回やっています。 まさに、仲間がつながる時代へ。
有限会社カネマツ物産は、このように、同じ志をもつ多くの仲間達と ともに、カネマツ倶楽部の仲間として、自然の恵みを、感謝と、 やさしさと、楽しさで私達の生命を育む食卓につなぐ架け橋となることを目指しています。
野菜のいのちをいただききるとは?
いのちをいただき、いのちを生ききる
食が変われば細胞が変わる
細胞が変われば血液が変わる
血液が変われば脳も体も変わる
脳も体も変われば心も変わる
心が変われば人生も変わる
野菜で人生変えちゃおう!
これが野菜のカネマツ物産の原点です。 その中「心豊かな食と生活の提供」をテーマに次の3部門を運営 しています。
・オーガニックHUBとして「人を良くする」野菜を提供し、生産者と 消費者と共に成長する青果部門
・心と体を整え、幸せに食べてもらう加工部門
・たくさんの人たちが集い、感化し合う「輪」の広がるサロン運営部門
幸せに食べてもらう加工部門
カネマツ物産の使命は、地元の自然栽培野菜を全て買いきり、流通させること。そのことで、自然栽培野菜がもうかる社会へとつながると確信しています。
一方で、全ての野菜とは、一般的に「加工用」「規格外」などといわれるものも含みます。それらを自社でお惣菜(冷凍)やお弁当などにして、生まれてきた命を人間の都合で区別するのではなく、大切に消費者(客)に届ける工夫をしています。
第8回 グッドライフアワード 環境大臣賞 優秀賞受賞
(グッドライフアワード:環境省が主催し、環境と社会によい活動を 応援するプロジェクト。社会をよくするSDGsを体現する取り組みを表彰する。第8回は2020年12月に実施)
今回、優秀賞理由として評価されたのは、「創業100年の八百屋、野菜のカネマツSDGsカネマツプロジェクト、 信州松代から地球の恵み、自然栽培の野菜を細胞に届けます」と題した活動です。
【評価要旨】
・環境へ貢献していることとして、農薬、化学肥料、除草剤不使用、種採りまでこだわる農家さんを支え、土と種を守り、よりよくする農業を促進していること。
・社会へ貢献していることとして、地元の幼稚園の食育に繋いでいること。
・経済への貢献していることとして、地元の有機農家さんの経済的支援を可能にしていること。
・地域資源の活用として、信州の高低差のある地形を生かした抗酸化力の高い野菜の栽培とその活用、地元の伝統品種の復活や、種採りに寄与していること。
・普及性として、地球の恵みを直接食べて受け取り、農家さんの話をきくことで環境意識が芽生え、賛同する会員が増えていること。
・革新性として、一軒の農家ではなく、八百屋だからできる複数の食材を使った食事の提供。美味しい&安全&健康になれる食事で食品廃棄をゼロとしたこと。
・継続性として、2020年より5代目が引き継ぎ、会員も楽しみながら使命と思って関わっていること。
長野県知事 表敬訪問
2021年3月10日、阿部知事に、農と食にたくさんの思いのある仲間を 代表して、受賞報告をしました。
信州松代から、地球の恵み、自然栽培の野菜を細胞に届けます
野菜のカネマツは「すべてのいのちを尊重し、争いのない本来の社会をつくる」ことを目指しています。黙々と生き抜く農家と仕事を重ねれば重ねるほど、 その「野菜のいのちをいただききること」と、この「農家を守り抜くこと」が カネマツの使命です。 消費者の仲間とともに共感の輪を広げながら、 農家と消費者の仲間が助け合うことをサポートすることを念頭にこれからも活動は続きます。
文責:ソーシャルライター 野菜ソムリエプロ:増田朱美
ナガクルは国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)に賛同しています。この記事は下記のゴールにつながっています。