Myストーリー NPO法人ヒューマンネットながの 川崎昭仁さん

真っ赤な車イスと金髪がトレードマークの川崎さん。幼い頃の病いが原因で重度の障がい者に。茅野市で年子の弟と育ちます。 小学生の時に両親が離婚。引き取られた父からネグレクトを受け最終的に母と弟の元へ。「その頃は相当やんちゃをした」と笑います。ところがその後弟をバイク事故で失う悲劇が…。

卒業後、傷心の中、単身上京します。クラブやキャバレーの演奏で食いつないで半年。ある日、母が白血病だとわかり帰郷を決意します。それから3カ月。母が他界したのは川崎さん19才の夏でした。「明日から一人でどう生きればいいのか」と愕然とします。

全国ボランティアコーディネーター研究集会でライブを決行!

そんな状況の中、諏訪市社会福祉協議会の原田正樹さん(現日本福祉大学教授)との出会いが人生を大きく変えます。当時ヘルパーは1日2時間週3回が限度でした。「1人1日のボランティアを30人集めれば、施設に入らず自由に音楽活動をして生きられる」と思いつきます。「このシステムを他の人にも」と障害のある人のために共に尽力します。

その後友人が所長を務める諏訪市障害者支援センターの職員を経て、結婚後2010年には現NPOの職員として長野市に移住しました。現在は理事をつとめながら、県社会福祉協議会で福祉現場のPR担当として各地で講演活動をしています。毎週末にはロックバンド「Steaming RED」として地域の音楽イベントにも参加。

活動を通して「誰もが自由に生きられる社会に」と訴える一方で「自由を手に入れるためには、義務を果たすことが必要」と苦言も呈しています。

プロフィール
かわさきあきひと 51才、妻とその祖母、5才の娘と市内で4人暮らし

団体情報
NPO法人ヒューマンネットながの
〒380-0904 長野県長野市鶴賀七瀬中町211ー15

(記事初出:市民協働サポートセンター発行「機関紙まんまる」2019冬号)