SDGsコラム13 アースデイが世界的な運動に

4月22日の「アースデイ(地球の日)」を知っていますか。

「アースデイは記念日ではなく運動です」と、米国のNGOで国際ネットワーク事務局「EarthDay.org」の公式ツイッターには明記されています。地球のことを考え、行動する日です。

1970年のこの日、カリフォルニア州の大学生が初のアースデイをスタートさせました。実は、前年に同州の海岸で起きた原油流出事故がきっかけでした。全米各地で環境活動家が集会を開き、2000万人もの市民が参加したと言われています。

しかし一方で、日本では、高度経済成長の真っ最中。インターネットがない中で起きたこの運動は、画期的なものだったのですが、運動が世界の一般市民に広がるのには時間がかかりました。

いま、SDGsにもあるように、2030年までに世界規模でCO2の排出量を45%まで削減し、気温上昇を1・5度に抑える必要があります。私たち地球人は今、がけっぷちにいるのです。

県内では、昨年4月に亡くなった作家のC.W.ニコルさんがきっかけとなったと言われる「アースデイ松本」が毎年アルウィンで開催されています。長野市、佐久市など県内各地で15年ほど前から市民が開催。しかし、コロナ禍で活動が縮小しています。

米国のEarthDay.orgのホームページ

EarthDay.orgでの今年のテーマは「地球を修復する」としています。20日から22日にかけて、オンラインで「アースデイ」生配信を決行。後日、ユーチューブで全世界から視聴することができます。世界各地のイベント情報マップも掲載。また、ツイッターやフェイスブックなどで、日々、さまざまな国でのアースデイをきっかけとしたアプローチを紹介しています。

アースデイはきっかけに過ぎません。災害やコロナ禍で、今、私たちの生活スタイルは転換期にあります。SNS上では、市民一人一人が「生ゴミ入れを新聞紙に代えた」「車を使わず徒歩で買い物にいく」「友人とみんなでゴミ拾いを楽しむ」「夜はキャンドルで過ごす」「エコバッグ・マイボトル・マイはしを持参する」などの発信も目立っています。

自分の行動が地球を救う…。これは世界の共通認識になりつつあるのです。

文責:ナガクル編集デスク・フリーライター寺澤順子
長野市民新聞 SDGsコラム「地域を救え! 地球を救え! SDGs達成への挑戦」2021年4月27日掲載