プラゴミ削減は待ったなし:NPOがリーダー養成

2025年には、魚の量と海に浮遊するプラスチックごみの量が同じになると言われていると知っていますか?

「海ごみ対策地域リーダー養成講座」が長野市リサイクルプラザで開催され、オンラインも含め25人が参加しました。同講座はNPO法人みどりの市民(長野市)が主催し今年2回目。講師は「容器包装の3Rを進める全国ネットワーク」運営委員長の中井八千代さんです。レジ袋有料化の立役者としても知られ、長年環境問題解決に向け、国や市民団体を牽引してきました。


開会で、同法人理事で信州大学教育学部特認教授の渡辺隆一さんは「近い将来、魚の量と海のプラスチックごみの量が同じになると言われている。海のない長野県から大量のプラスチックが(川から海に)流れている。一緒に考え行動を」とあいさつしました。


講師の中井さんはまず国連の持続可能な開発目標SDGsに触れ「ゴール14の海の豊かさを守ろうは、ゴール12のつくる責任、使う責任につながっている。大量生産や大量廃棄をストップする必要がある」と訴えました。

大学の研究チームが撮影した、東京湾に氾濫するゴミの写真や、自販機の脇のペットボトルいれがいっぱいになっている様子を紹介。

東京湾の河川敷に散乱するプラスチックごみ


「一人当たりのプラスチック消費量が、米国についで日本は世界で2番目に多く、70%以上が燃やされている」とし、法律整備についても解説しました。そして「日本は自販機大国。一人当たりの購入額も世界一。電気量を使う上に、回収ボックスが溢れ、大雨などで川や排水溝に流されていく。劣化すると深刻な海洋汚染物質に」と写真を見せて紹介。

解決策の事例として、ドイツを初め、ペットボトルのデポジット制度を紹介。回収すればぺっとボトル分お金が返却される。そのため、人々は捨てなくなったり拾ったものをお金に変えてクリーンなまちが実現しています。


私たちにできることは「ゴミ箱に捨てずに持ち帰ること。ペットボトルを買わない、使わない。子どもたちと一緒にぜひごみ拾いを」と結びました。


(文責:ナガクル編集デスク・寺澤)