#消える人と人とのつながり

消える人と人とのつながり

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文:亀垣嘉明
 2018.4.14

自治会の加入率に見る「人と人とのつながり」

自治会や町内会の加入率は全国の自治体で軒並み低下。

長野県内では...

長野市96.1% 須坂市98.3%と高率の一方、南箕輪村では67.2%

南箕輪村は全国でも珍しい人口増加中の村なのに加入率が低迷しています。

今、加入率が高い県内の他の市町村も安心はできません。

地域の象徴的な存在であった自治会や町内会ですが、そのあり方や内容が現代にマッチしているのかという議論はさておき、人と人をつなぐ一つの形である事は確かです。

大阪商業大学(JGSS研究センター)の2010年日本版総合的社会調査によると、20歳~39歳の青年男性で「過去1年間、必要なときに心配事を聞いてくれた人はいますか?」という問いに14.6%の人が「いいえ」と答えています。

つまり、約7人に1人は誰も心配事を言える相手が居なかった事になります。

しかし一方で「何かにつけ相談したり、たすけ合えるようなつきあい」が望ましいという人の割合は年々減少しています。

NHK放送文化研究所 第9回日本人の意識調査より

新たなつながりを模索する必要がある

ただ、この調査結果が現代人が「相談する人がいなくてもいい」と考えている訳でも無さそうです。平成23年度 横浜市こころの健康相談センターの調査によると、男性では概ね半数以上の人が、女性ではそれより更に高率の人が「悩みやストレスを感じたときに誰かに相談したい」と答えています。

平成23年度自殺に関する市民意識調査(横浜市こころの健康相談センター )より

これは、つまり何かあった時に誰かに相談はしたいけど、職場の人や親戚、近隣(隣近所)には相談したくないという事なのかもしれません。

自治会でもない、職場でもない、親せきや隣近所でもない、困り事を気軽に相談できる新たな形の人と人とのつながり方を私たちNPOは模索していかないといけないのかもしれません。

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