「”父親”を楽しもう」仁科 賢人

こんにちは。市内で活動する父親の子育てサークル「おっきいて」です。2018年に発足しました。

きっかけは代表を務める僕が、第2子誕生時に育休を取ったことにあります。恥ずかしながら、その理由は「興味半分」でした。「世の中、男性の育休取得の必要性とその難しさが叫ばれているけれど、実際はどんなものなんだろう?」と。

昨年のリンゴ狩りの様子。今年も開催予定

ふたを開けてみる、家族とずっと一緒にいられる喜びがありました。ただ一方で、夜泣きやおむつ替えで生活が不規則になるなど、身体的にきつく、1人目をほぼ1人で世話してきた妻の苦労が身に染みました。

そんな中、子育てや夫婦関係で抱えた悩みや知りたかった情報を、同じ立場(=パパ同士)で共有したいという思いがつのり、サークルの立ち上げを決意。これまでに、市内の公園でプロカメラマンに家族写真を撮ってもらう「お花見家族撮影会」、パパと子どもだけで1泊2日の「パパキッズキャンプ」(その間、ママには一人の時間を満喫してもらいます)、飯綱町でリンゴ収穫体験などを実施してきました。

集まって親子で楽しむことがいち番の目的ですが、そこで父親同士が顔を合わせてつながったり、いろんな子育て情報を交換したりする時間も大切にしたいと思っています。

「父親であること」の楽しさや大変さ。シェアすると気付きがいっぱいあります。今年9月時点で20家族余りの登録があり、職種は会社員、公務員などさまざまです。

ただ、やはりコロナ禍以降は集まりづらくなってしまい、ここ2年半ほどは思ったように活動ができずに頭を抱えてきました。せめて、地域のパパたちに向けて、子育てが楽しくなる情報を(非接触で)発信できたらいいなと思い、春にフリーマガジンを創刊しました。現在、第2号の編集中です。市立の全保育園や一部の公共施設などに協力いただいてますので、ぜひご覧ください。メンバーも随時募集しています。

我が家の長女はこの春小学2年生になり、徐々に僕の手を放れるようになってきました。笑っても泣いても子育ては期間限定。だからこそ、自然豊かな長野で、もっと楽しむためのヒントを一緒に探しませんか? 子どもにとってこの手が大きなうちに。

執筆: おっきいて代表
初出 : 長野市民新聞 NPOリレーコラム「空SORA」2022年10月15日掲載