「戦争はヤダね」
「二度と戦争なんか起こしちゃダメだ」
「子どもや孫にあんな思いを絶対させてはいけない」
私が主宰する「自分史書き方教室」でほとんどの方々から聞いたり、自費出版した自著に遺された戦争体験者の言葉です。主宰から20年経ちますが、その声がいまだ消えることはありません。
当初の会の名称「自分史を綴る会」が「語り継ぐ」をプラスして「自分史を綴り語り継ぐ会」になったのは、この戦争はダメだ! といわしめる戦争の生々しい体験談にありました。平和にとっぷり浸っている私たちが、70数年前に私たちに暮らしの中に起こったとんでもない事実として知らなければならないこと、また若い人に語り伝えたいことだったからです。
そこで戦時下を生きた会員が語り部となって、太平洋戦争終戦の8月15日、平和へのトビラが開かれたこの日に「玉音放送と戦争体験を聞く集い」がはじまりました。今年は12回目です。戦争を語ることは平和へつながる第一歩と、そこからはじめていますが、語り部の声が年々細くなってきていることが実感としてあります。この先は若い世代が、体験者から「聞いたこと、知ったこと、学んだこと」をつなげてほしいと願っています。
また、「自分史を綴る」ことも「つなぐ」という点でたいへん意義あることです。これから長い未知の時代を生きる子や孫世代に、大上段に構えることなく、先祖から伝わる家族の歴史、自らの経験に宿った人生哲学など、自身の言葉で伝えられるのが自分史です。
執筆: ながの自分史コアセンター主宰 自分史を綴り語り継ぐ会事務局 細川順子さん
長野市民新聞 NPOリレーコラム「空SORA」2019年7月20日掲載
以下は関連イベントです。
◆玉音放送と戦争体験を聞く集い
「二度とあってはならない!小学生の見た戦争」
時 8月15日(木)10:00~12:00
所 長野市生涯学習センター第1・2学習室
内容 長野市在住の戦争体験者である長澤保さん・小林信義さんのお二人からから当時の状況や長野空襲の様子を聞く。
料金 500円(資料代)・小中高生は無料
主催 自分史を綴り語り継ぐ会 TEL026-237-9393
◆あの日のヒロシマを忘れない 被爆体験を聴く会~
時 8月25日(日) 12:00~展示 13:30~講和
所 ホクト文化ホール小ホール
内容 広島から被爆体験伝承者を招いての講和・参加者全員でのトークセッション、原爆・平和に関する展示(子ども参加可)
講師 講和・宮本憲久さん(国立広島原爆死没者追悼平和祈念館被爆体験伝承者)、ファシリテーター・内山二郎さん(長野県長寿社会開発センター理事長)
料金 無料
主催 被爆体験を聴く会実行委員会
TEL090-4011-6630(土田)
メール
ナガクルは国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)に賛同しています。この記事は下記のゴールにつながっています。