「環境への『学び』で保全活動を」中山哲徳

「信州環境カレッジ」は、県内の環境に関する講座情報を集め、その情報を一元的に発信する県の事業です。地域の環境に関する県民の「学び」を拡大して、信州の美しく豊かな自然環境の保全や、持続可能な社会を支える人づくりを進めようと2018年度から始まりました。

交流会で、地域の環境活動などについて情報交換を行いました(2019年6月2日)

ちょうどその頃、長野県環境保全協会は設立20周年記念事業の一つとして、県内の環境保全活動の情報を収集し発信する環境イベントポータルサイト「信州えこなび」の構築を進めていました。これと同時に「信州環境カレッジ」の運営事務局として関わることで、当協会の基本方針「県民の環境保全の意識を高め、活動を支援する」をより推進できるのではと考えます。

この事業は、NPO法人、環境保全団体や行政などが県民を対象とした「地域講座」、或いは学校への出前授業を行う「学校講座」を企画して登録します。講座情報は専用のWEBサイトを通じて発信しています。地域講座には、星空観察や自然観察、まちづくりなどがあり、学校講座には、川遊びなどの体験学習や学校登山の事前学習、カードゲームを通じてSDGsを理解する講座などがあります。また、開催に当たっては、一定の条件のもと、補助金を利用することができます。 19年度の実績は、地域講座が229回で受講者は8185人でした。

20年度は新型コロナウイルスの影響で89回に激減した一方で、新たにオンラインという講座形式が増えました。学校講座も新型コロナウイルスの影響が懸念されましたが、年々実施回数が増加し、20年度は、小、中、高校で122回実施され4205人が受講しました。ようやく学校への認知度が上がってきたところです。

今年で4年目を迎え、講座登録者が、NPO法人、環境保全団体、行政、個人など130を超えました。毎年交流会を開催し、地域で活動している様々な団体を知り情報交換の場になっています。

地域で環境保全活動をしている方、これから活動を始めようとしている方、
「信州環境カレッジ」に登録をお待ちしています。TEL273・6620 

文責:信州環境カレッジ運営事務局 中山哲徳(なかやまてつのり)
初出 : 長野市民新聞 NPOリレーコラム「空SORA」2021年7月17日掲載