言葉を超えて心をつなぐ~にほんごプラスの多文化交流~ 岡宮美樹

みなさん、こんにちは。にほんごプラスの岡宮です。普段は外国から来た留学生に大学などで日本語を教えています。

突然ですが皆さんにクイズです。長野県には何人の外国人が住んでいるでしょうか。県の発表によると令和5年12月現在、4万1536人の外国人が住んでいて、過去最高を記録したそうです。長野市とその近隣市町村には、9133人の外国にルーツがある人たちが住んでいます。もしかしたら、みなさんの職場や学校、ご近所さんにもいるかもしれませんね。

にほんごプラスは、国籍や言葉、文化の違いに関わらず、全ての人がこの多様な社会を心地よく、豊かに感じて暮らせるよう支援しています。今日は日本に住む、特に長野に住む外国籍の人々のことについて少しだけお話ししたいと思います。

外国籍の人の中には、何年も日本に住んでいる人が多いです。誰しも口にするのが「もっと日本を知りたい」「もっと友達がほしい」という言葉。中には日本語でのコミュニケーションができないために、こうした言葉を伝えられない人もいます。私たちはそんな外国人への日本語のサポートはもちろん、「日本を知りたい」「友達がほしい」という言葉に応えるため、多文化を体験するイベント「クロススクエア」を開催しています。

多文化体験イベント「皮から作る絶品餃子づくり」(右が中国出身の先生)

クロススクエアには国籍、人種、言葉に関わらず多様な人たちが集まります。もちろん日本人の参加者も多いです。ここでは日本の文化や外国の文化を楽しく体験できる工夫をしています。わかりやすい、伝わりやすい言葉を使いながら、コミュニケーションをしていきます。日本語でないことも多く、シンプルな英語だったり、ジェスチャーだったり。集まった人たちが安心してコミュニケーションしています。こうしたイベントを通して、多様な人と一緒に活動する楽しさに気づいたり、友達になって一緒に笑ったり、悩んだりすることで多文化共生社会の一歩になると信じています。

にほんごプラスはこれからも、国籍や人種、言葉に関わらず、同じ地域に住む市民として、協力しあって生きていく社会、多文化共生社会の実現に向けて努力していきます。私たちの活動にご関心ある方はQRコードよりご連絡ください。

     執筆:にほんごプラス 代表 岡宮美樹
     初出 : 長野市民新聞 NPOリレーコラム「空SORA」2024年4月掲載