NPO法人人権センターながの事務局長 高橋典男さん

出会いに真摯に向き合う日々

 NPO法人人権センターながの(理事長=野沢喜代)を訪ねると、スタッフ3人が笑顔で迎えてくれました。

寺や協会50カ所が加盟する「人権相談連絡所」事業も推進(高橋さん)

「ここは人の拠り所」と話すのは事務局長の高橋典男さん。
 2003年に部落問題にかかわる以前の体制や事業のやり方に依存せずゼロから仕組み作りをと、NPO法人を設立。会費や寄付金、事業収入、講演などの収入を基本として運営し、行政からの補助金はありません。

市民が気軽に遊びに来られる雰囲気

 「部落問題はもうないのではとの印象を持つ方もいる。でも現実は違う」と高橋さん。部落問題を始め、様々な差別に直面する当事者やその家族からの相談が日々耐えません。毎年8月には人権リーダー養成・部落問題講座も開催しています。
 20015年には長野市を始め、須坂市・小布施町・千曲市・上田市の約20会場で「第67回全国人権・同和教育研究大会」を開催。分科会で発表された全国の事例に加え、長野県の実践報告集も制作しました。その中では当事者の悲痛な経験や、教育現場での問題解決の実話などが赤裸々に語られています。

 「まだまだNPOの使命は達成できていない。今後はハンセン病、LGBTや障がい者の方への差別、パワーハラスメントなど人権全般の課題に取り組んで行きたい」と高橋さん。ホームページには差別根絶への声明文を掲載。当事者への寄り添いを核にし、全国にもネットワークを持つ、運動型のNPOとして今後に注目です。
 

2018.8.7長野市民新聞掲載「市民とNPOのひろば

 

団体情報
NPO法人人権センターながの
長野市若里1-19-5 長野市中央隣保館2階 TEL 026-225-5045