第1回 地域の先輩に聞いてみよう! 「つづく」活動にはコツがある!
「団体を立ち上げたいけれど、どうやって活動を始めるの?」
「地域で活動を始めたけれど、活動する人を集めるには?」
そんな疑問に対するヒントを得てもらおうと、「地域の先輩に聞いてみよう!
佐久市市民活動サポートセンター・さくさぽは、『つづく』活動にはコツがある!」と題した講座の第1回目を7月26日に開催。市民19人が集まりました。
ゲストに、NPO法人うすだ美図理事、市川伊知郎さんが招かれました。
市川さんがうすだ美図を立ち上げたのは、うすだの美しい未来図を描きたいとの願いがあってのことでした。平成24年、臼田地区の有志とともに設立。「みんなが健康でもっと元気な街づくり」をモットーに、何気ないことに幸せを感じ、素直な心に共感し、手を差し延べあえる。そんな優しさが響き合う街を描きたい……という思いを胸に日々活動しているとのこと。
うすだ美図では、元気出しのお手伝い、場づくり、情報提供(共感をベースに地域課題解決に動く組織づくり)居場所づくり。ができる場をを作りたいという思いから、※1臼田健康館内にて、お休み処、ベルフラワーを運営しています。モチーフとなっているのは、旧臼田町の花言葉、「キキョウ」5枚の花びら。花言葉は「感謝 誠実 楽しいおしゃべり」健康元気な鐘の音を響かせ広がることを願って作りました。イベントなどの情報提供の場としても利用されています。
※1 参考先 臼田健康館(佐久市健康サポートセンター)サイト
NPO法人臼田美図の目的 佐久市の臼田周辺の地域を対象に、地域住民の健康及と社会福祉の増進のための活動や、人々が集い交流する場としての地域コミュニティの創出といった、地域活性化活動を推進しています。活動を通して、佐久市を「世界最高健康都市」として情報発信し、地域の活性化と発展に寄与することを目的としています。
質問を通してNPO法人の設立や運営のコツを聞く。
Q1:NPOを始めたきっかけはなんですか?
A:人が集まって規模が大きくなってくるにつれて、メンバー同士で明確な形にしたいという思いが生まれた。なら、法人格にしましょうということからNPOという形にしました。
Q2:この活動をNPO法人にしたメリットはなんですか?
A:法人格になると周りからの信頼度があがり、補助金等も申請できるので、そういうことがメリットになります。
Q3:運営していく中で大切にしていることはなんですか?
A:NPO法人になったから大切にしていることはないです。何のための団体なのか?最初の思いを忘れないということを日々大事にしています。
Q4:決算や活動などの報告はするのですか?
A:NPOの管轄は県なので県に活動を報告することになっています。 補助金は県からも出ていますけれども、必ずもらえるわけではありません。全部が補助金で賄われるわけではないので、後は年会費や活動の売り上げから決算を立てています。
Q5団体の一番のピンチをどう乗り越えましたか?
A:日々ピンチです。協力して乗り越えるしかないんだなあと思います。思いがあるから続いてるんだという考えでやってます。それがある限りは、多少の金銭的な危機があっても乗り越えていかれるのかなあと思います。
Q6うすだ美図の未来図を教えてください。
A:地域の人材発掘や、地域を元気にしていくことを目標にやっています。今、企画しているプロジェクトには、佐久総合病院などと連携して、臼田が医療の聖地になってもらいたいという望みがあります。地域のよいものをどんどん掘り起こしていって、どんどん活性化を広げていきたいと考えています。
みんなの共感と参加がベースの活動
「市民活動、NPOって何?」というタイトルで、山室秀俊佐久市市民活動サポートセンター長(NPO法人長野県NPOセンター事務局長)が、ミニ講座を行いました。
相手の困りごとと、自分たちにできること、そして、社会、地域課題への貢献度。この三つが重なって初めて活動の存在意義がある。
最初は自分の思い一つで初めていい。徐々に、地域社会のニーズにこたえていければいい。
そして、NPO活動を続けていくコツとして大事なことは、まず、独りにならないこと。そして、毎日負担になるほど頑張らないこと。(何よりも、心の健康が大事)活動は人とのつながりで出来ている。だから、リーダーはできないふりをすることもある。そうすれば活動参加者が引っ張って行ってくれる。心を態度で示し、私たちは何を目指していくのかを常に明確にしていくこと。自分たちを見失わないこと。
NPO活動とは人と人とのつながりであることを忘れない。それが大切なのだと、この講演で学ぶことができました。
取材・執筆 ナガクルフリーライター K-た
佐久市市民活動サポートセンターサイトでのこのイベントレポートはこちらから
ナガクルは国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)に賛同しています。この記事は下記のゴールにつながっています。