昨年10月13日の台風19号による水害後、多くの市民団体が支援活動をしてきました。もともと災害支援をしていた団体だけでなく、新たに生まれた団体、また、企業も含め普段の活動をベースに復興に向けて動き出した団体などさまざまです。
市民協働サポートセンターも災害支援に関わる中で、今後の復興に向けて、また再び長野市が被災した時のことを考え、それらの団体がゆるくつながる場が必要ではないかと考えました。長野市内で災害支援を長く続けている「長野市災害ボランティア委員会」と一緒に交流会を企画、7月5日、長野市ふれあい福祉センターで市内支援団体のネットワークづくりの一歩として交流会を開催しました。
50人定員の予定でしたが、当日集まったのは関係者も併せて94人と大所帯。新型コロナウィルス感染拡大防止のため、さまざまな規制をしつつの運営となりました。前半はリレートーク。長野市・市社会福祉協議会・参加団体から2人が代表して、活動の現状と今後について共有しました。後半はそれぞれが感じているニーズや今後の活動についてメンバーを入れ替えながら意見交換しました。主義主張や手法は違っても目指すのは長野市の復興であることに違いはありません。各グループで熱い議論が展開されました。
今回、参加した中には、豊野・長沼の住民自治協議会関係者、被災者自身が立ち上げた団体もありました。みなさんが発した「これから自分たちの地区をどうしていくのか、復興に向けて何が必要なのかを自ら考えたい。それをわかったうえで今後も応援をしてもらいたい」という声は印象的でした。今後の地域運営を担う人たちと共に歩む復興とは? 新たな課題をもらったと思います。
参加者からは「この交流を続けてほしい」「一緒に学び合う場が欲しい」という感想もいただいています。災害時に力を発揮するのは、ボランティアだけではありません。企業や各種組合、市内32地区にある住民自治協議会などにもよびかけ、ゆるやかにつながる機会を作りながら、ネットワークを広げていかれたらと思います。
(長野市市民協働サポートセンター センター長 阿部今日子)