住民が自ら、自分たちで立ち上がりたい
「今まではボランティアの皆さんが先にいろいろな活動をしてくれた。
これからは、住民が中心となって活動をしていきたい。
住民ができないことを、ボランティアの方に協力をお願いしたい」
被災者の立場でもある参加者が交流会最後に参加者に語った。
長野市域 災害時支援ネットワーク交流会 開催される
2019年10月13日
令和元年東日本台風(台風19号)の災害発生から約9ヶ月。
「台風19号災害から復興へ 語ろう! つながろう!」と題し
発災当時から現在まで、様々な活動をしている
団体・個人が集まり語る交流会が
7月5日、長野市ふれあい福祉センターを会場に開催された。
この交流会は、
市内の団体がお互いを認め合い、
尊重し合いながら、刺激し合いながら
必要に応じてつながっていけたら。
顔が見える関係づくりの第一歩。
お互いの活動を知ることが目的。
長野市市民協働サポートセンターが主催し、
長野市災害ボランティア委員会が共催、
長野県災害時支援ネットワークが協力した。
開催前の準備段階では、50名ほどの参加者を見込んでいたが、
80名ほどの参加となり、会場を4箇所に分けるなどして
感染症予防にも対応した。
復興に向かう現場の今は? そしてこれからは?
長野市復興推進課から、704件が仮設住宅に入居(6月末現在)
公費、自費の解体申請が801件(同)の現状報告と、
令和2年度は、公共施設等への復旧を中心に
事業を実施することが報告された。
発災後の12月19日に長野市からの委託を受け、
長野市社会福祉協議会が開設した
長野市生活支援・地域ささえあいセンターからは、
生活支援相談員(21名)を配置し、
巡回訪問による見守りやサロン活動による、
被災者一人ひとりに寄り添った伴奏的な支援を行っていることを報告。
ボランティア団体Hope Apple(穂保被災者支援チーム)
代表:太田秋夫さんからは、
在宅避難者向けの炊き出し・救援物資提供活動、サロン運営の報告と
今後は、地域組織と連携し、求められたニーズに合わせた
活動をしていく旨の報告がされた。
「イベントがバッティングしている。
情報の連絡をとりあい連携していきたい」
ボランティア団体松代復興応援実行委員会
事務局:西澤淑恵さんからは、
訪問・居場所・情報発信・ちゃかぽか松代・伝える
応援・物資支援等の各プロジェクトの活動実施と
今後もその活動を継続していく旨が報告された。
『あったか通信』は13号まで発行され、配布することで
訪問につながり、ニーズのすくい上げに一役買っている。
おでんのように交流 (おでんカフェ)深まる参加者
弱火でコトコト ⇒ みんなが話ができるようにしよう
良い味をつくる ⇒ いろんな意見をききましょう
汁(知る)がキモ ⇒ いろんな方の活動を知りましょう
これらを約束に
参加者は13テーブルに分かれ交流会。
3つのワークショップでの発言の一部を抜粋する。
リレートークをふりかえって
「ボランティア側の視点で動いてしまうのは、
被災者の声をすくい上げていない。
被災から時間が経つと被災者も声をだしている」
あなたの周りにはどんなニーズがありますか
サロン等での気軽に話ができる場所
子どもが安心して遊べる居場所
情報が欲しい(場・方法)
資金が欲しい(被災者向け・支援活動者向け)
解体・リフォーム等の前準備の手伝い
留守宅などの草取り手伝い など。
ニーズを受けてこれからどんな活動を?
被災者の心のケア
被災者の話をじっくり聞く
住民が中心になる活動や地域づくり
子どもも託児できるみんなの居場所づくり など。
取材から見えたもの
被災者ファースト
被災者自ら
住民が中心
この言葉が様々な交流で聞こえてきた。
今後の復興はこれらがキーワードであろう。
ソーシャルライター:野菜ソムリエプロ 増田朱美
ナガクルは国連が提唱する
「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)に賛同しています。
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