水害に負けず頑張ってます!長野市豊野温泉りんごの湯 農産物直売所

直売所の入り口ガードレールには、「頑張ろう長野」!

お茶飲み処復活

「さぁさぁ、座ってお茶飲んでって!」信州特有のおもてなしだ。紙コップのお茶が飲み終わる前に、すかさず継ぎ足してくれる。「これ、漬けてみたんだけどさ。ちょっとしょっぱいかも。お茶飲めば、ちょうどいいね」「そうだね!」と笑い声に包まれる。

ここは、喫茶店でもなく、個人のお宅の縁側でもない。先日、台風19号で浸水被害を受けた、豊野温泉りんごの湯 農産物直売所の仮設販売所の一角。テーブルにはお茶に漬物に果物が並べられている。

ほっと一息つける場所

電気機器は無事

2019年10月13日、豊野温泉りんごの湯も浸水。併設している直売所のパソコン等の電気機器は、高所にあったため水没はまぬがれた。しかしながら、水が引いても、りんごの湯のライフラインは使えない状態が続いた。それは、その場所で直売所を再開できないことも意味する。

スピード感満載の再開準備からオープン!

農産物直売所の組合員は、長野市豊野、三才、若槻、遠くは戸隠等の農家約40名で構成。組合員内には、自宅や畑の浸水被害者もいる。その中発災から10日ほど過ぎた頃から、「浸水をまぬがれた農産物を売りたい」という声が組合員から出てきた。

りんごの湯の隣にある、被災しなかった農産物加工所と、農産物直売所の代表者は同じ。早急に再開相談がされ加工所での直売所の再開が決定した。

組合員への説明が10月末までに行われ、11月1日は、パソコン等の機器を専門業者に依頼して加工所に再設置。2日にはテント、机等が設置され、翌日のオープンへとこぎつけた。

3日からオープンし、現在、例年の8割ほどの来店者があるという。短い取材の間にも、次から次へと来店者があり、しばし、取材が途切れるほど。

今年度の営業は、12月8日(日)が最終日。

平日は、午後12時から15時まで。土日祝は10時から15時までの営業。

売り場には所狭しと、果物・野菜・漬物用野菜など盛りだくさん。試食も用意さている。筆者はへちまたわしを購入。なんでも美肌になるとのこと。

長野県オリジナル品種「シナノゴールド」も。冷暗所での保管で年明けまで可能。
干し柿作りに!
野沢菜等の漬物にはかかせない「柿の皮」「ナスの葉」

平常を保つと心にゆとりが生まれる

この取材を通し、被災された組合員のひとりから印象深い言葉があった。

こんな時だからこそ、被災前にしていた日常の同じこと(例えば体操や犬の散歩など)をすると

その時だけでも悲惨な状況から気持ちが離れ、心に少しでもゆとりが生まれる

直売所入り口の看板

 

豊野駅方面からはこの看板が目印!

(文責:ソーシャルライター・野菜ソムリエプロ増田朱美)

ナガクルは国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)に賛同しています。この記事は下記のゴールにつながっています。