「活動のきっかけは、長野市ボランティアセンターのボランティア・ナイトスクールへの参加だった」と話す渡辺さん。
70年代に信州大学を卒業後、カネボウ長野工場「企業内学園」に教師として務めます。「学びながら働き、たくましく生き抜く、生徒たちの姿勢に触発された」そうです。90年代に入り自身も見聞を広めようと仕事の傍ら、ナイトスクールに参加したのです。
そこで出会った仲間と「企画集団ぽらん亭」をスタートします。「平和だからこそできること」をメッセージに、城山公園で太陽光を使った巨大クリスマスツリーづくりを決行。「本当に楽しかった」と当時の活動を振り返ります。市民活動として芝居の上演や映画の上映会などの開催にも加わりました。
一連の活動がきっかけとなり、平成8年、市の清掃センター内の「リフレッシュプラザ」のスタッフにと声がかかります。利用する環境活動団体と「エコ広場ながの」を立ち上げ、「環境にやさしい店調べ」などの活動にも着手。
平成13年には、市の環境ビジョン作成のための「ながの環境パートシップ会議」に関わります。その有志でNPOの準備会を立ち上げ、NPO法人みどりの市民が誕生しました。「今、エシカル普及に力を入れている」と渡辺さん。ボランティア仲間と出会い、環境活動を通して「自分ができることは世界へつながっている」と実感してきました。
「肩の力を抜いて、与えられた場で自分にできることをやるだけ」。一人の女性の生き方そのものが、地域の環境活動を下支えする大きな力となっています。
プロフィール
わたなべひでこ 自家製野菜を育てつつ、パートナーと二人暮らし。
団体情報
NPO法人 みどりの市民
〒380-8553 長野市若里4丁目17-1
信州大学工学部UFOながの 高木研究室内
℡&Fax:026-269-5092 メールmidorit18@shinshu-u.ac.jp
(記事初出:市民協働サポートセンター発行「機関紙まんまる」2018秋号)